軽自動車を車検に出すか?買い替えるか?の判断基準とは?
2018/05/03
軽自動車はコストが安いのが最大のメリットですね。
現在では日本の車の約4割が軽自動車になっていることからも、国民全体として車のコストを安く抑えたいということがわかりますね。
さて、軽自動車の車検のタイミングが近づくと、このまま車検を通したほうがいいのか、それとも、新車を購入したほうがいいのか、迷いませんか?
そんなとき、気分で決めるのではなくて、コストを最小化するためには、どちらがいいのかを判断できればいいですよね。
ここでは、そのために減価償却費の考え方を応用して車検を通したほうがいいのか、新車を購入したほうがいいのかの判断する方法をご紹介しましょう。
軽自動車の車検を受けるか?買い替えか?に迷ったら?
軽自動車の長い期間を通してのコストを最小化しようとすると、「車検」の時に、ふと疑問が湧いてきませんか?
つまり、このまま「車検を通したほうがお得なのか?」 それとも、「新車を購入したほうがお得なのか?」 という問題ですね。
意見は大きく分かれていて、「乗り潰すほうがいい」と言う人もいますし、いや、「新車に買い換えたほうがいい」と言う人もいます。
果たして、本当に正しいのはどちらなんでしょうか。
そして、それはいつでもそうなんでしょうか、もしかしたら、その時々に変わっていくこともあるんじゃないでしょうか。
なんとなく、モヤモヤしたまま、そのときの気分や経済状態や車の状態を自分なりに判断して、車検を通すなり、新車を買うなりの判断をしていることと思います。
単純に考えると、ずっと同じ車に乗り続けるほうが安くなる気がしますよね。
例えば、120万円で買った軽自動車を10年乗り続ければ、1年当たり12万円、1月当たり1万円の費用が掛かった計算になりますね。
また、もう少し乗って15年乗り続ければ、1年当たり8万円、1月当たり6,666円となります。
当然ながら、長く乗ると最初に購入した費用は薄まってくるので、安くなりますよね。
一方で、10年も乗っていると、車も古くなってきて、色々と部品交換や修理しなければならない場面も多くなってきます。
つまりメンテナンス費用が多額になってきますよね。
このメンテナンス費用は、車によっても、乗り方によっても様々ですから、定量的に把握するのは難しいですが、なんとなく増えるのはわかりますね。
そう考えると、まあ、10年~15年程度まで乗って、その車は乗りつぶして、次の新車を買うということになるパターンが妥当な気がしてきます。
さて、これって本当なのでしょうか。
軽自動車を減価償却費の視点で見てみると?
こんな疑問に答えるために、ここでは、「減価償却費」という考え方を取り入れます。
ここで言う「減価償却費」とは、いわゆる経理上のそれとはちょっと違う意味合いになります。
経理上の「減価償却費」の場合には耐用年数が決まっていて、例えば、軽自動車の場合では4年となっていて、4年で価値がゼロになるものとして計算します。
ところが実際には、軽自動車の寿命はもっと長いですよね。
つまり、これは経理上の決まりごとであって、実態を正確に反映しているわけではないわけです。
そこで、ここでは経理とは全く関係なく、単順に車の購入価格を実際に使った年数、あるいは、これから使おうと思っている年数で割ったものとします。
つまり、ここでは、「軽自動車の減価償却費=購入価格÷使用年数」ということにしちゃいますね。
例えば、先程の例のように、120万円で買った車を、10年間乗り続ければ、結果的には、1年当たり12万円ということになりますので、減価償却費は12万円/年と考える、ということです。
もし、この車に15年乗り続ければ、120万円÷15年=減価償却費8万円/年となるわけですね。
つまり、この場合、当然ながら、長く乗れば乗るほど、減価償却費は小さくなって、1年当たりの維持費は安くなるわけです。
これは直感的にも、わかりますよね。
そうすると、単純に、長く乗ったほうが「お得」となりますが、実際にはちょっと違いますね。
なぜ違うかというと、軽自動車は中古車になっても高値で取引される傾向があるので、高年式の車であれば、査定額によっては、途中で売っても減価償却費が変わらない場合だってあり得るわけです。
新車を買って5年間乗ってから、乗り替えると想定したときに、そのときの査定額から減価償却費も変わってきますね。
例えば、新車を乗り出し価格120万円で購入したとして、5年後の査定が60万円だとすると、(120万円-60万円)÷5年=12万円/年となりますね。
この場合は、10年乗る場合と5年で乗り換える場合で同じとなります。
ということは、乗り換えたほうがお得ですよね。
なぜなら、当然ながら、新しい車のほうが、古い車よりも、メンテナンス費用がかからないからですし、新車は初めの車検が3年ですので、通常の更新よりも1年お得ということになるためです。
この場合、もし、査定が60万円以下なら、ずっと乗り続けたほうが安上がりという計算になります。
ただ、その時の差額が小さいのであれば、今後増加するであろうメンテナンス費用を考えて、新車に乗り替えたほうがいいかもしれませんね。
と、まあ、そんなことが、具体的に考えられるようになるわけです。
少なくとも、今までよりは定量的・客観的に考えられますよね。
減価償却費を正確に把握するには?
まあ、今までは、そろそろ古くなってきたからとか、欲しい車が発売になったとか、いろいろな理由はあると思いますが、要は「その時の気分で決めていた」わけですよね。
それを、減価償却費で比較してみると、ひとつの明確な基準になるのではないかと思うわけです。
特に、新車を買うというのは勇気がいりますので、新車を買ったほうが維持費が安くなる、あるいは、あまり変わらないというような場合なら、安心して、そして自分も納得して、新車購入へ突き進むことができますね。
ですから、減価償却費の視点で、客観的に、自分の車を見てみるのも、長い目で維持費全体を安くするためには、大切なことになってくると思います。
そこで重要になるのは、減価償却費を正確に把握することですね。
この数値が曖昧だと、判断も曖昧になります。
そして、減価償却費を算出する上で、もっとも重要となるのが、現在の車の価値(査定額)ですね。
今の車が、今ならいくらで売れるのか?ってことですよね。
当然、査定額が高ければ高いほど、買い替えのほうが有利になってくるわけですし、逆に安い査定額となれば、乗り潰したほうがお得となるってことになります。
精度の高い査定額を引き出すためには、車の査定を、複数社から見積をとって、最大の査定額を引き出す必要があります。
そして、その最大の査定額をもとに、減価償却費を比較してみると、売るべきかこのまま車検を通すべきかの判断も、より客観的にできることになりますね。
次の車検のときには、この方法で一度検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
●車検のタイミングで、車検を通すべきか、新車を買うべきかを迷った時に、減価償却費を比べると参考になる。
●減価償却費を正確に把握するには、自分の車がいくらで売れるのかを正確に把握することがポイント。
●車の査定額は、複数社から査定見積もりをしてもらって、一番高いところで考えるのがポイント。