雛人形の適切な処分方法とは?寄付する?人形供養する?
2018/05/03
雛人形を処分するときには、どうしたらいいのでしょうか。
雛人形は、元々は我が娘の身代わりとなって「その娘に災いが降りかからないように」との願いを込めた子供の御守ですので、その娘が大人になったときには、もうその役目は終えたとも言えます。
ですから、役目を終えた雛人形は特別な人形というよりは、もはやただの人形と同じと考えていいでしょう。
そうは言っても、小さなときから大切にしてきたお顔のついた雛人形を処分するのは、忍びないものです。
今回は、そんな雛人形の処分方法についてご紹介します。
目次
雛人形を処分するときに最も大切なこととは?
元々、雛人形には厄災を人に変わって引き受ける人形(ひとがた)の役割がありました。
そして、桃の節句には、雛人形を飾って、女児の健やかな成長や幸せを願う日となったと言われています。
雛人形は、「子供の身代わりとなって災いが降りかからない様に」との願いを込めた子供のお守りですから、その娘が立派な大人になったときに、お別れすることはおかしなことではありません。
もちろん、各家庭では親から娘へと代々引き継がれていく雛人形もありますが、本来の意味合いからすると、引き継いだ時点でただのお人形となっているわけで、人形(ひとがた)の意味合いは無くなっていると考えることも出来ます。
いずれにしても、お別れの時がきたときに、最も大切なのは、その雛人形に対する「感謝の気持ち」です。
感謝の気持ちをきちんと人形に伝えたら、あまり形にこだわりすぎる必要もないでしょう。
「ごめんなさい」ではなく、「お陰様で大人にまで成長することができました、今までありがとう」って伝えることが大切です。
処分する前には、一度綺麗に飾ってあげましょう。
そのお姿をきちんと写真に納めて、自分の記憶と感謝な気持ちを込めましょう。
廃棄処分するときは、塩で清めて紙に包んでゴミ箱に入れることでいいでしょう。
とは言っても、
やっぱり、廃棄するのが忍びないのであれば、どこかに「寄付する方法」もありますね。
もし、寄付できるところもないような場合で、そのままゴミ箱に入れるのがどうしても忍びないのであれば、「人形供養してもらう方法」もありますよ。
雛人形を寄付する方法とは?
人形(ひとがた)としての役目を終えた雛人形を、お人形さんとして何処かに飾ってもらえるならそれもいいですね。
寄付したい旨を近くの県庁や市庁、地方公共団体や教育委員会などに問い合わせてみることをおすすめします。
老人ホームや各種の福祉施設では雛人形を欲しがっているところもあるでしょうから、縁あれば引き取ってもらえる可能性もあります。
また、国内外の支援を行う団体経由で雛人形を活用してもらう方法もあります。
「ワールドギフト」では、雛人形を発展途上国におくることでリユース・リサイクルしています。
そして、世界中の団体に募金で支援をすることができます。
「セカンドライフ」では、雛人形のリユース・リサイクルを行っています。
このリユース・リサイクルを行うことで、ワクチン募金を国連/ユニセフを通じて、世界中の子供達に届けることができます。
雛人形を人形供養してもらう方法とは?
現在では、様々な神社などで人形供養をしていますが、その歴史は人形を作っている工業会などの働きかけから始まったこともあり、歴史的には浅いものなんですね。
実際に人形供養をするのであれば、自宅近くの神社などが便利でしょうから、最も簡単な方法は、ネットで「人形供養 自分のお住いの地域名」で検索するのが一番いいでしょう。
なお、ここでは、全国的に有名な人形供養の寺社をご紹介しましょう。
これらを活用させて頂くのもいいかもしれませんね。
宝鏡寺
京都の宝鏡寺は、「人形寺」という別名をもつお寺として有名です。
ただ、人形供養としての歴史は昭和34年からとなり、そんなに古くはないのです。
◆基本情報
住所:〒602-0072 京都市上京区寺之内通堀川東入ル百々町547
電話:075-451-1550
人形供養受付時間:10時~15時
備考:お人形をガラスのケースや木・紙箱から出して、紙袋やポリ袋にまとめること
供養料は3,000円~
宅配便・ゆうパックでも受付可
URL: http://www.hokyoji.net/
淡嶋神社
和歌山の淡嶋神社では、3月3日に行われる「雛流しの神事」が有名です。
人形に願い事を書き、人形とともに舟に乗せ、一人ひとりの思いを込めた人形で、雛流しの船はいっぱいになります。
千羽鶴がまかれた春の海へ、本殿でお祓いを受けた人形を満載した白木の船がしずしずと進んでいき、先導する船に引かれ、沖へ沖へと向かっていき、ひとりひとりの思いが神の国へと流れていくようです。
◆基本情報
住所:〒640-0103 和歌山県和歌山市加太118
電話:073-459-0043
人形供養受付時間:9時~16時
備考:受付できない日は、仏滅の日すべて、12/21~1/3 、2/21~3/3
郵送では受付できません。
納める時、お気持ちを添えて下さい。
焼却依託料を別途頂きます。(ぬいぐるみ等は、みかん箱1箱につき500円)
URL: http://www.kada.jp/awashima/event/index.html
長福寿寺
千葉県の長福寿寺には供養の歴史的な文献が残っていて、400年の供養の歴史を持つお寺です。
こちらは、なんといっても人形への手厚い供養で有名ですね。
こちらでは、まずは3ヵ月間「人形供養堂」にきれいに飾って読経供養してくれます。
その後、お焚き上げとして専用の炉で火葬となります。
◆基本情報
住所:〒297-0121千葉県長生郡長南町長南969
電話: 0475(46)1837
人形供養受付時間:随時
備考:雛人形の供養料は1万円~2万円
宅配便で送付可能
URL: http://choufukujuji.com/kigan_1/index.html
寛永寺の清水観音堂
東京の上野公園に立つ寛永寺の清水観音堂の人形供養は、古くからの歴史を持つ行事です。
「人形供養大法要」が、毎年9月25日午後2時から行われます。
◆基本情報
住所:〒110-0007 東京都台東区上野公園1-29
電話:03-3821-4749
人形供養受付時間:9時~16時
備考:郵送希望の方は事前連絡のこと
供養料は雛人形の特別供養の場合、3万円~
URL: http://www.geocities.jp/kiyomizudo/ningyo.html
まとめ
●雛人形は子供の厄災を変わって引き受ける人形(ひとがた)の役目があったものなので、お別れのときには、粗末にせずに、今まで見守って頂いた「感謝の気持ち」を忘れずに。
●大切なのは「感謝の気持ち」ですので、あまり形にばかり気を使う必要もないでしょう。
●廃棄処分せずに、リユースやリサイクルしてもらうということもできますし、単に処分するには忍びないということであれば、人形供養をしてもらうことも可能です。