座禅のやり方で最も簡単な方法、椅子座禅とは?効果は?実感は?
2018/04/14
人は、毎日いろいろな悩みや苦悩を持って暮らしているものですよね。
その原因のほとんどが人と比較することから発しているのではないでしょうか。
人にはできるけど、自分には出来ないとか、そんなことが原因となっていることが非常に多いといいます。
自分の心がざわついたり、落ち着きを失ったりするときはそんな時ではないですか。
そんな時は、もっと自分の得意なことに集中することが大切かもしれませんね。
そして、幸せな毎日を送るためには、心を落ち着かせる、穏やかにすることが大切ですよね。
そのような穏やかな心を手に入れるため方法として、瞑想や座禅が良いとされています。
今回は、瞑想や座禅について、その簡単なやり方について説明します。
座禅というとどうしても敷居が高くなってしまうのは、あの独特な座り方のせいですから、ここでは、椅子を使って楽な姿勢でできる椅子座禅をオススメしたいと思います。
座禅のやり方で簡単方法、椅子座禅とは?
椅子座禅の方法は非常に簡単ですよ。以下の通りです。
1.まず、足の裏が床に着く高さの椅子を準備します。座面は水平なものなら何でもいいです。
2.椅子に浅く座ります。この時、背もたれから背を離します。
3.背筋をピンと伸ばします。少しお尻を突き出すような形で、背中から首に一本の棒を入れたようなイメージするといいと思います。
4.手の平を受けに向けて膝の上におくか、手で丸い形(法界定印※)を作ります。
※法界定印とは左手の手のひらに、右手を上向きにの載せて、左右の親指をくっつけて、手で円を作る形です。
5.顎を少し引いて、目の位置は斜め下の足の先1m程を見ます。
6.まず、息を口から吐きます。
7.息を吐き切ったら、ゆっくりと息を深く吸います。いわゆる深呼吸を3回します。
8.このとき、胸を膨らませて、次にお腹を膨らませるようにします。(いわゆる腹式呼吸ですね)
9.これ以上吸えないところまできたら、今度はゆっくりと口から息を吐きます。(鼻からでもOK)
10.その後は、ゆったりとした丹田呼吸(腹式呼吸と同義ですが、へその下三寸(75mm)の丹田に意識を集中した呼吸)を繰り返します。
息を吐くときは鼻からでもいいです。
ポイントは、なにも考えずに呼吸だけに集中することです。
ふと、気づいたときには、なにかを考えてしまうものですが、それに自分で気づいたら、その考えにとどまらずに、そのまま流してしまいましょう。
いつまでもその考えにとどまっていてはいけません。
どうです? 簡単ですよね?
だれでも出来る簡単な方法ですので、やり方自体は簡単です。通常の座禅と違って、足を組まなくていいので、足も痛く無いですしね。
唯一のポイントは続けることです。
そのためには、早朝がおすすめです。できるだけ静かな少し薄暗い環境の中で座るのがいいと思います。
初めは10分から毎朝続けます。
私の場合は、誰もいない早朝の会社で、薄暗い中で一人でやっています。
座る環境というのは重要な要素です。 家では、雑音が多くて、ちょっと難しいですから。
それでも、座っていると、やっぱり、いつのまにか、いろんなことを考えてしまっています。
雑念ですね。
妻や子どものこと、親のこと、友人のこと、趣味のこと、これからやらなければならない仕事のこと、上司のこと・・・等、数限りなく、いろんな思いが浮かんでは消えていきます。
しばらく考えていると、ふと、”あー、また考えてしまっていた・・・” と気づいて、考えを中断します。
また、しばらくすると、違う思いが湧いてきます。
こんな感じでくり返すのですが、調子のいいとき(多分、心が安定しているとき)は、あまり雑念が入らずに、呼吸に集中できますが、未熟な私の場合だと、まだ、うまく行かない時もよくあります。
呼吸に集中するには、”吸って、吸って、吸って・・・・・” とか、 ” 吐いて、吐いて、吐いて・・・・” と、心のなかで呟くのもひとつの手です。
また、別に仏教に特別傾倒しているわけではないのですが、実家は真言宗なので、”南無大師遍照金剛、南無大師遍照金剛・・・” と心で呟くのも、なぜか効果ある感じがします。
なお、スマホアプリの“雲堂”は座禅用のタイマーとしてオススメです。
座禅の時間や始まりと終了の鐘の音を変えることができて、とてもいいですよ。
また、こちらの動画もいいですよ。 こちらは20分タイマーのものですが、10分のものもあります。
座禅の効果にはどんなものがある?
座禅には、いろんな効果があると言われています。
多くは、心が穏やかになることや、心が安らかになることだと思います。
この穏やかな心や安らかな心が、以下のような効果を生み出すと言われています。
1.脳を休ませることができる
2.集中力が向上する
3.ストレスを解消する
4.ストレスを生み出しにくくする
5.体の血流がよくなる働きをする
6.脳からアルファー波がでる
アルファー波とは脳波の一種で、安静にリラックスしている時に出るものです。
これらの効果は、座禅によって、脳内のセロトニンが活性化することが関係しています。
セロトニンとは、神経伝達物質のひとつで、心身の安定や心の安らぎと深く関係の深いものなのです。
座禅をすると体内でセロトニンが活性化することがわかっているんですね。
セロトニンは、リズムのある運動で活性化するようですから、意識的な腹式呼吸やウォーキングやジョギング、サイクリングなどリズミカルな運動もいいんですね。
以上のような医学的な側面もあるということも、ちょっと頭の片隅におきながら、座禅をするというのもいいですね。
座禅の実感は?腎臓との関係も?
ところで、何故、私がこの椅子座禅を始めたか?というと、これはちょっと、意外なのですが、私の主治医からのススメがあったからです。
私は腎不全ですので、腎機能の悪化を防ぐための保存療法という治療のために、通院しています。
そこの先生から椅子座禅を勧められたのです。
その病院では、約半分の患者さんに腎機能の維持に効果があったという実験結果があるとのことでした。
きっかけは、そこから始めていますが、今ではもう少し精神的な鍛錬のために続けたいと思うようになりました。
そこで、ここからは、自分の感想を少し述べさせて頂こうと思います。
実際に私が椅子座禅を実践しながら、今、私が感じている感想です。
まだ、そんなに長い間実践しているわけではありませんし、その極意もすべて理解しているところまでは、至っておりません。
また、人により感じ方は異なると思いますので、単に参考ということで聞き流してください。
3つあります。
まず、一つ目は、
今日の自分の心の調子が自分である程度わかるようになる、と思います。
心がガサついている時は、呼吸になかなか集中できません。
自分の今日の心の状態をチェックできるような気がします。
調子がいいときは、椅子座禅を続けていると、”なにも考えていない”という、不思議な時間が生まれます。
これが結構気持いいです。
なんとなく、宇宙に一人漂っているようなイメージ、とでもいえばいいでしょうか。
二つ目は、
姿勢が良くなることです。
普段の本業でも、机に向かってPCに向かって作業することが多いのですが、その時の姿勢が前よりも良くなってきていると実感しています。
姿勢が良くなると、気持も良くなるって感じがします。
三つ目は、
頭がクリアになると思います。
なにも考えないと、馬鹿になっちゃうんじゃないか?と、実は真剣に思っていたのですが、どうも逆のようです。
なにも考えない時間を持つことで、頭がリセットされて、その後の作業の頭の回転が良くなる気がします。
なんとなくですが、そう感じています。
忙しい、忙しいと思うこうゆう時代だからこそ、
朝の10分間の椅子座禅を始めて見るのもいいのではないでしょうか。
なお、私の主治医から紹介された参考書はこちらです。より詳細を知りたい方はこちらを覗いて見るのもいいかもです。
生きるのがラクになる椅子坐禅 今日から始める禅的朝活 [ 枡野俊明 ] |
まとめ
●椅子座禅は、椅子に座った座禅で方法はだれでもできる簡単なもの。
●椅子座禅の効果は、心を穏やかにする効果がある。
●自分でやってみて、確かに一定の効果があると思われる。