サラリーマンがマンション賃貸した時の確定申告の手順【確定申告書】
2018/05/03
私は、普通のサラリーマンですが、不要となったマンションの1室を賃貸していますので、マンション経営としての不動産収入があります。
そのために、毎年確定申告をしています。
ここでは、そんな不動産所得のあるサラリーマンのための確定申告の手順を具体的にご説明します。
確定申告の作業は、大きく【収支内訳書】と【確定申告書】の2種類の書類を作成することです。
初めに、【収支内訳書】を作成してから、【確定申告書】に取り掛かった方がスムーズに進みます。
そこで、前回の記事では、まず、【収支内訳書】の作成方法について具体的な手順をご説明しました。
サラリーマンがマンション賃貸した時の確定申告の手順【収支内訳書】
今回は、その続きとして、【確定申告書】の作成手順について、ご説明しましょう。
もし、【収支内訳書】を作られていない場合には、先にそちらを作成してから、こちらの記事を読まれることをおすすめします。
なお、ここでは、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を活用して書類を作成していきます。
これは無料ツールとしては、とても便利なツールですし、サラリーマンのマンション賃貸による不動産収入であれば、入力する情報も限られていますので、比較的簡単に作業が進められますよ。
さて、それでは早速始めましょう。
目次
国税庁の確定申告所等作成コーナーを活用する!
前回の【収支内訳書】の作成時にも活用しました国税庁のホームページにある「確定申告書等作成コーナー」を活用していきます。
前回の【収支内訳書】の入力内容は、しっかり保存されていますよね。
そのデータを読み込むことで途中から継続して、作業することが可能となります。
まずは、ここの作業再開をクリックして始めます。
前の作業で保存しておいたファイルをこの「参照」から見つけて、「保存データ読込」をクリックします。
読み込んだデータが誰のデータであるのかが表示されますので、それを確認して、問題なければ、ピンク色の「所得税の確定申告書 作成開始」をクリックします。
次に、所得税の過去の年分のデータがありますか?と聞いてきますので、あなたはは初めてなので、「いいえ」をクリックします。
ちなみに私の場合は、過去分もあるので、「はい」となりますが、あなたも来年からはこちらですね。
次の画面で、提出方法の選択画面が出ますが、すでに、「確定申告書等を印刷して税務署に提出する」が選択されているはずです。
今回は、白色申告をするので、その下にある「税務署から青色申告の承認を受けていますか?」という問いには回答不要です。
次に、その下の生年月日の入力して、一番下の「以前の入力画面で申告書を作成する」にもチェックを入れて、「入力終了(次へ)>」をクリックします。
ここで、「収支内訳書作成コーナーから収入金額等を引き継ぎます。」という主旨のメッセージが出ますので、「OK」をクリックします。
これで、前回入力した収支内訳書のデータが取り込まれます。
さて、ここで、確定申告用紙のフォームが表示されます。
ここで、必要な項目に入力をしていきます。
確定申告書の所定の欄に金額を記入する!
よく見るとフォームが①と②の2つのタブが見えますが、ここでは、①全ての申告に対応(②以外の方)のほうに入力していきます。
上から3行目に不動産収入が600,000円と記載されていますね。
これは、前回作成した不動産収入の金額です。
ちゃんと連携されている証拠ですね。
給与は、源泉徴収票の情報をそのまま入力する!
まず、「給与」をクリックします。
手元には会社からもらってきた「源泉徴収票」を置いておきます。
このデータフォームは、源泉徴収票と同じように並んでいますから、これを見ながらデータを入力するのは簡単ですね。
まず、「支払金額」欄には、源泉徴収票の「支払い金額」を入力します。
ここでは、仮に8,000,000円と入力します。
その他の項目も源泉徴収票の通り入力します。
上半分はこんな感じになります。
下半分も同様に入力します。
すると一番下に、給与所得の内訳が表示されていますね。
これで間違いがなければ、「入力終了(次へ)>」をクリックします。
ここで、なにやらメッセージが出ますが、「OK」をクリックすると、次の画面に移動します。
配偶者や扶養者情報を入力する!
次は、配偶者に関する情報の入力画面ですね。
氏名、生年月日等を入力して、「入力終了(次へ)>」をクリックします。
次は、扶養控除に関する情報入力画面です。
扶養者の氏名、続柄、生年月日等を入力して、「入力終了(次へ)>」をクリックします。
以上で、扶養控除の計算結果を確認する画面になりますので、確認して問題なければ、「入力終了(次へ)>」をクリックします。
すると、以上の入力データをまとめた表が表示されます。
ここで、例えば、医療費が年間で10万円以上ある方は、「医療費控除」をクリックして、必要情報を加えます。
これ以外は、普通のサラリーマンなら記入不要でしょう。
最後に、データを保存する意味で「入力データの一時保存」をクリックして、「入力終了(次へ)>」をクリックします。
ここで、納税金額または還付される金額が表示されます。
この例では、あくまでサンプルですので、ちょっと極端な数値になってしまいましたが、419,736円が還付される結果となりました。
「OK」をクリックすると、次の住民税等入力画面になります。
住民税等を入力する!
以下の画面で、「入力終了(次へ)>」をクリックします。
住所・氏名等入力(1/3)に記入していきます。
完了したら、「入力終了(次へ)>」をクリックします。
次の住所・氏名等入力(2/3)を記入していきます。
完了したら、「入力終了(次へ)>」をクリックします。
同様に住所・氏名等入力(3/3)では、この場合は還付金額が表示され、受取方法をプルダウンメニューから選択します。
ここでは銀行振り込みにしました。
全て入力したら「申告書等作成終了・次へ>」をクリックします。
いよいよ最終局面ですね。
申告書等の印刷の画面に来ました。
印刷する帳票の選択では、既に全て選択されていると思いますので、そのまま「帳票表示・印刷」をクリックします。
ここで、ポップアップで「ファイルを開く」「保存」がでますので、ここでは「保存」をクリックしましょう。
あるいは、場所を指定して保存したいときは、「名前をつけて保存」としてデスクトップに保存してもいいですね。
ここで、ダウンロードされたファイルは、ファイル名を変えなければ、「h27syotoku.pdf」というようなファイル名になります。
こちらを確認ください。
これで書類は揃いましたので、これを印刷すれば完了です。
ここには、以下の内容が含まれています。
・確定申告書B 第一表
・添付書類台紙
・確定申告書B 第ニ表
・確定申告書B 第一表(控用)
・確定申告書B 第ニ表(控用)
・提出書類等のチェックシート
やっと、ここまで来ましたね。
お疲れ様でした。
あと、ちょっとで本当に完了です。
確定申告書を税務署に提出する!
さあ、最後は添付書類を、先程印刷した「添付書類台紙」に糊で貼ります。
サラリーマンの場合、絶対に必要なのは、源泉徴収票ですね。
これは社印のあるものを貼ります。
その他、地震保険料も入力した場合には、その証書のコピーを貼ります。
医療費控除を申請した場合には、1年間の領収書や記録したものを束にして封筒にでも入れておきます。
あとは、「提出書類等のチェックシート」を見ながら、提出書類が全て揃っているか確認します。
印鑑が必要なところには、印鑑を押してから、このチェックシート以外の全ての書類を大きな封筒にいれます。
医療費控除を申請した場合には、それも書類と一緒にまとめて入れます。
控用は、自分の控えなので来年作成するときに参考にしますから大切に保管しておきます。
なお、データのほうもきちんと保管しておきましょう。来年活用できますから。
書類の提出先は、「提出書類等のチェックシート」の右下に住所と税務署が記載されていますので、そこを切り取って、封筒に表に貼ります。
実際の書類の提出方法は、税務署に持参してもいいですし、税務署の時間外収受箱に投函してもいいですし、郵送でもいいです。
ちなみに私の場合は、いつも時間外収受箱に投函して完了です。
今回の場合は、還付されるパターンとなりましたが、税金を納める場合には、所定の銀行等に、確定申告の期日である3月中旬までに納付することを忘れないで下さいね。
なお、還付される場合、ハガキで通知があります。 ちょっと、嬉しいですね。
まとめ
●サラリーマンのマンション賃貸による不動産収入の確定申告はそんなに難しくない。
●収支内訳書を作成してから、確定申告書を作成したほうがスムーズ。
●国税庁の確定申告所等作成コーナーは、とても便利なので活用したい。