軽自動車って割高?普通車とのコスト比較と安く買う方法とは?
2018/05/03
一般に、軽自動車は、普通車に比べると価格は安いと言われていますが、最近のグレードの高い軽自動車では、普通車とあまり変わらないものや、普通車よりも高いものも出てきましたね。
ここでは、軽自動車と普通車(コンパクトカー)の購入時のコスト比較をした結果をご紹介しましょう。
また、割高と言われる軽自動車を安く買う方法もご紹介しますね。
目次
軽自動車が割高である理由とは?
軽自動車はその車体の小ささやエンジンの小ささからいって、もっと安くてもいいと思っている方が多いのではないでしょうか。
ところが、実際には、コンパクトカーと比べると、思ったほど安くないことに驚くかもしれません。
まずは、軽自動車が割高になる理由から御説明しましょう。
軽自動車の市場規模はどれくらい?
全国軽自動車協会連合会のデータでは、2016年の1年間に販売された軽乗用車(トラック等を除く)は、136万台でした。
また、軽乗用車は今では全販売台数の約4割となっており、日本ではそれなりの市場規模があると言えます。
しかし、輸出に目を向けてみると、日本自動車工業会のデータでは、軽自動車の輸出台数は、乗用車の輸出量全体の0.02~0.03%程度しかありません。
また、日本の乗用車生産台数は、年間で約800万台で、そのうちの約半分が輸出です。
そうなると、軽自動車は全生産台数比では、2割弱しかなくなります。
こうなると、軽自動車も、もはや少数派ですね。
軽自動車は特殊な車?
先程述べたデータから、軽自動車は、国際市場に打って出ることはできないことを表していますね。
それは、軽自動車の規格は日本独自のものであって、海外には無い規格だからなのです。
日本の軽自動車は、普通車に比べると格段に安い自動車税や、狭い道路が多いなどという日本独特の背景の中で、育ってきた車で、世界的に見るとちょっと特異な存在と言えそうです。
メーカにとってもみても、日本でいくら売れていると言っても、全世界レベルから見れば、絶対数は知れているわけで、輸出して大量に作る車よりは、コスト高になるのは仕方のないとも言えるでしょうね。
まあ、まさしく自動車版の「ガラ軽」と言えるわけですね。
軽自動車と普通車(コンパクトカー)の値段と燃費の比較した結果は?
コンパクトカーの定義とは?
初めに、コンパクトカーの定義についてですが、これは、はっきりと決まっているわけではありません。
世間では、1~1.5リットルの排気量の自動車をコンパクトカーと呼ぶのが一般的でしょう。
ただ、コンパクトカーにもいろいろと種類があって、私の個人的な分類としては、以下の3つに分けられると考えています。
1)軽自動車を一回り大きくして1リットルエンジンを積んだタイプ
略して、「トールワゴン型」。
これは、スズキのソリオ、トヨタのルーミー、ダイハツのトールなどです。
使い勝手は軽自動車のトールワゴンを更に広くした空間の余裕と、その分重くなった車重を走らせるための1リットルエンジンを積んだ感じの車です。
軽自動車からの素直な進化型と言えるでしょう。
5人乗れるのもメリットですね。
2)コンパクトカーの定番でハイブリッド化が進んでいるタイプ
略して、「定番型」。
これは、トヨタのヴィッツ、日産のノート、ホンダのフィット等のメジャー系ですね。
いわゆるファミリーカーの代表的な車種であり、1.5リットル程度のエンジンを積んでいるため、パワーも余裕がありますね。
また、このクラスはハイブリッド化が進んでおり、ハイブリッド車は軽自動車よりもずっと燃費が良いです。
その分、車体が高価ですね。
3)スタイリングと走りを重視したタイプ
略して、「走り型」。
スズキのスイフト、マツダのデミオ等です。
スポーティーなスタイリングと運転を楽しむためのいわゆる「走り」に振った車ですので、車の運転を楽しむ人のための車とも言えるでしょう。
軽自動車とコンパクトカーの値段と燃費の比較表
軽自動車 | |||
カテゴリー | 背の低いタイプ | セミトールワゴン | トールワゴン |
代表機種 | アルト、ミラ | ワゴンR、ムーヴ | タント、N-Box |
新車価格 | 85~135万円 | 109~182万円 | 120~194万円 |
燃費性能 | 21.6~37.0km/L | 21.8~33.4km/L | 21.4~28.0km/L |
コンパクトカー(小型普通車) | |||
カテゴリー | 定番型 (ハイブリッド) |
トールワゴン型 | 走り型 |
代表機種 | ヴィッツ、フィット | ソリオ、ルーミー | デミオ、スイフト |
新車価格 | 118~245万円 | 145~212万円 | 134~222万円 |
燃費性能 | 15.4~37.2km/L | 21.8~32.3km/L | 19.2~24.6km/L |
軽自動車は、グレードによる価格差が50~80万円程度ありますが、主な売れ筋は、120~130万円ぐらいでしょうね。
また、コンパクトカーもグレードによる価格差が70~130万円程度と軽自動車よりも広くなりますが、これはハイブリッドタイプがあることが大きいですね。
ハイブリッド車以外であれば、コンパクトカーの売れ筋は150~170万円程度ぐらいでしょう。
やはり、軽自動車のほうが、30~40万円程度安くなりそうですね。
ただ、これは同じようなグレードで比較した場合であって、例えば、軽自動車のターボ/4WD/カスタム仕様と、コンパクトカーのベーシックグレードの標準仕様を比較すると、軽自動車のほうが高くなる可能性は十分にあります。
一方、燃費はどうでしょうか。
軽自動車の燃費はその軽量な車体から30km/L程度が主流派ですね。
コンパクトカーの燃費は、トールワゴンなら軽自動車と同じ30km/L程度ですが、ハイブリッドでない通常の定番タイプなら、20~25km/L程度にとどまるでしょう。
これらは、いわゆるカタログ値ですから、実際走行では、カタログ値の7割程度しか出ませんので、そのつもりでいたほうがいいですね。
通常走行時には、カタログ値は絶対に出ないもの、と考えてください。
以上から、軽自動車とコンパクトカーを比べると、全体的には、価格と燃費ともに軽自動車が有利と言えそうですね。
但し、軽自動車はパワーがないので走行条件によっては、コンパクトカーのほうが実燃費は良くなることもよくあります。
高速道路での高速走行時や、坂道等が多い道等がそうですね。
また、コンパクトカーのハイブリッドは高価になりますが、燃費は軽自動車を完全に凌ぎます。
軽自動車をより安く購入する方法とは?
軽自動車の魅力は、何と言っても、あらゆる面でコストミニマムにできることですよね。
車体も安いですし、燃費もいいのでガス代は安いですし、重量税も安いので車検も安く上がりますし、毎年払う自動車税も格段に安いですからね。
さて、その中でも、初めに買う時の金額が最も大きいので、ここでは軽自動車を買う時に安く買う方法をご紹介しましょう。
値引き交渉はどれくらいまで引き出せる?
一般に軽自動車は車体価格も安いために、値引きも大きくは出来ないものです。
せいぜい、車体価格の10%が限界でしょう。
それ以上は、いくら粘っても無駄だと思ったほうがいいと思います。
ある程度、誠意を感じる値引きをしてくれたら、そこで手を打って気持ちよく買ったほうが気分もいいですよね。
なお、軽自動車の場合では、車両本体価格から値引きをして、そこに諸経費が加算されるわけですが、目安としては、「車両本体価格(定価)=支払い総額」となったら、十分値引きできたと思っていいと思います。
例えば120万円の車だとすると、諸経費がおよそ15万円ぐらいで、総額135万円位となります。
その諸経費分を値引きしてもらえば、大成功の部類に入りますね。
買い替えなら下取り価格に要注意!
もし、買い替えの場合なら、今乗っている車を下取りに出すことになりますね。
普通は、ディーラーで査定してもらって、購入と同時に同じディーラーで売ることが多いでしょう。
しかし、買い取り価格は、ディーラーが必ずしも高いってわけではないことを肝に命じておきましょう。
そのため、事前に幾つかの見積をとってみて、金額を把握しておくと、ディーラーの提示する査定金額が妥当かどうかを判断できます。
もし、ディーラーの査定額が納得できる額であれば、そこで売るのが一番手間がかからずいいのですが、逆に査定額が安いと感じたら、ディーラーでは売らずに、他で売ることにしたほうがお得ですよね。
これだけで、10万円以上の差になることもありますから、無視できないですね。
新車の値引きはある程度までしか、引き出せないものですが、買い取り価格はもっと大きな差が生じることもあります。
おすすめなのは、事前にできるだけ多くの査定を受けて、自分なりに相場金額を把握しておくことでしょう。
例えば、簡単な入力ですぐに査定額の概算を知りたいときには、「かんたん車査定ガイド」等が便利ですね。
1円でも高く売りたいと考えている方にピッタリです。
いくつかの買取店とやりとりをすれば、満足の行く査定額を得ることができるでしょう。
まとめ
●軽自動車は、コンパクトカーに比べると同グレードなら30~40万円程度安いし、燃費も良い。
●高いグレードの軽自動車と低いグレードのコンパクトカーでは、軽自動車のほうが高くなる場合もある。
●軽自動車を買い換える時には、自分の車の査定金額によって、実際の購入金額に大きな差がでる。