大腸内視鏡検査の体験記!やっぱり痛いの?時間はどれ位?
2017/11/12
私は今までに大腸内視鏡検査を何度か受けています。
胃カメラも何度か経験していますが、やっぱり大腸内視鏡検査は難易度の高い検査だと思っています。
ここでは、私が実際に体験した最近の大腸内視鏡検査の全てをご紹介しましょう。
これから検査を受ける方の事前情報として少しでもお役に立てば幸いです。
まあ、結構、大変な検査ですが、有益な検査なわけですから、いたずらに、ただ恥ずかしがったり、怖がったりするのではなく、正直なところをお伝えした上で、正しく覚悟して頂くことがいいと思っています。
病気の場所を直接確認する確実な検査ですから、勇気をもって大腸内視鏡検査を受けましょう。
大腸内視鏡検査の準備は、下剤との戦い!
検査前日には、夕食は消火のいいものを少な目にとって、21時以降は食べ物を食べられません。
前日にする準備ってのはそれだけです。ちょっと、お腹が空きますけど、我慢です。
ビールも駄目ですよ。
当日の朝は、検査開始時間の5時間前から下剤(モビプレップ)を飲みだします。
私の場合は、午前9時半の予約だったので、朝4時半から飲み出すように指示されました。
朝、4時15分に起きて、まず、下剤(モビプレップ)を準備します。
袋から出して、ビニールの袋に水を1リットル入れてから、袋を押すと粉と水が混ざるワンタッチ式になっていて便利です。
ビニール袋をよく振って、薬剤を溶かしたら、更に1リットルの水を加えて、合計2リットルの薬が出来上がりました。
ここまでは簡単です。
それを、4時半から飲み出します。
口に入れた瞬間、
「ま、まずい!」。
まずいポカリスエットみたいな味といえばいいのでしょうか、ポカリに塩を入れたというか、そんな変な味です。
「ゆっくりと10分~15分でコップ1杯(180ml)を飲む」という指示になっているので、初め「はゆっくり飲まなくちゃ」と思っていました。
しかし、途中からは、「そんなに早く飲めないよ・・」って感じになってきました。
頑張っても、コップ1杯を飲むのに、20分はかかりましたね。
便の状態が「固形状態」⇒「泥状態」⇒「カスが有る」⇒「透明」という4段階になっていてチェックリストに丸を付けていって、最後の透明になったところで、薬を飲むのをやめる事になっています。
しかし、半分の1リットルを飲み終えた所では、まだ「固形状態」のままでした。
結局、1リットル飲むのに、1時間半以上もかかってしまい、6時10分頃に完了しました。
トイレの回数もこの1時間半で、5回程度と少な目です。
1リットル飲み終わったら、水またはお茶を500ml飲むことになっているので、早速、氷をいれた水を飲んだら、驚き!
「水が旨い!やっぱり、水って旨いんだ!」
と1人で感動してました。
普通の水道水でも、とっても美味しいんです。
美味しい水は、500mlを15分で飲んじゃいました。6時半には完了です。
水を飲み終えたところで、少しおなかがグルグルいってきましたが、まだ便は「固形状態」のままです。
さて、それでは、残りの1リットルのモビプレップに再挑戦しなければなりません。
コップに1杯目をついで、6時55分から飲み出します。
と、いきなり、お腹に反応ありました。
「とうとう、来た!」って、感じです。
ここからトイレに入り浸り状態になりました。
「泥状態」が2~3回あった後、いよいよ「カスが有る」状態まで一気に進みます。
結局、1杯目のコップを飲んでいる途中で、「透明」な状態まで一気に行きました。
この間、トイレには10回以上行っていますね。
たまたま、自分の部屋とトイレが近くて良かったですが、遠いと、これは大変です。
ということで、7時15分頃には、便が完全に透明になったため、モビプレップを飲むのを止めました。
その後、数回、「シャーッ」って感じのおしっこのような凄い「下痢状態」があって、しばらくすると、やっと落ち着いてきました。
お腹にはなにも無くなったような感じです。
「空っぽ~」って感じがします。
いよいよ、大腸内視鏡検査!「恥ずかしい」と思うのは、はじめだけ!
さて、しばらく休んだ後で、病院は車で5分程度のところなので、8時50分に女房に車で送ってもらいました。
麻酔薬を打つので、運転できないと言われたので、送ったもらったのです。
今日の検査は、9時15分にCT検査、9時30分に大腸内視鏡検査の予約となっています。
始めのCT検査は本当に楽です。ただ、横になっていると終わります。痛くも痒くもない検査です。
さて、いよいよ、本日のメインイベント、大腸内視鏡検査に行きます。
まず、更衣室で着替えをします。
看護婦さんから説明があります。
「上のシャツは脱がなくていいです。下は全部脱いでこのパンツをはいてください。その上に、これを着てください」と言われて、パンツと検査着(ワンピース・スカートのようなもの)を渡されます。
そして、「パンツには穴が開いているので、この穴があるほうを後ろにしてください」と説明されます。
この変わったパンツを履いて、検査着を上に羽織って準備完了です。
この時点で、恥ずかしいのは恥ずかしいのですが、まあ、気しないようにします。
まな板の上の鯉って心境です。
若い女性にとっては、ちょっとこの時点で抵抗があるでしょうね。
更衣室を出て、椅子のある席で待っていると、看護婦さんがやってきて、注射をするとのことです。
実は、私は腎臓が悪いので、下手なものは打ちたくないので、一応確認してみました。
「私は腎臓が悪いんですが大丈夫でしょうか?」
いつも、なにかヤバそうなものを打たれるときには、聞く事にしているんです。
もう、癖になっています。
看護婦さんの説明では、「少しボーっとする薬」とのことですが、麻酔薬のようなものらしいです。
「腎臓に悪そうなので、できれば入れたくない」と言うと、お医者さんとも相談して、緊急時に備えてすぐに薬液を入れられるようにルートは確保するものの、麻酔薬は入れないとのことになりました。
持病を持っている方は、こうゆう検査のときには、しつこいぐらいに言ったほうがいいです。
自分の体は、自分で守る気持ちがないといけないと思っています。
すべての先生があなたの持病に詳しいわけではなくて、患者のほうが詳しい場合が多いんですから。
つまり、麻酔を打たないということは、
「痛いけど、我慢しろよ」
ってことなわけで、自分でハードルを高くしてしまいましたが、やっぱり、腎臓が大切なので、我慢するしかないと割り切りって、覚悟を決めます。
正直なところ、ちょっとビビりましたが、そんな風には見せませんでした。
左手に針が入り、注射器も固定されて、いざという時の注射するルート確保完了して、これで準備万端整ったってところです。
さて、いよいよ本番です。
検査室に連れて行かれると、女の先生らしい人が、こちらに背中を向けて仕事をしています。
私は、看護婦さんの案内で、小さなベッドに横になり、左を下にして横向きに寝て、膝を曲げてお尻を突き出すように言われました。
言われるがままにします。もはや、気分は「まな板の上の鯉」のままです。
恥ずかしいけど、まあ、仕方がないわけで、「まな板の上の鯉」には、なにも出来ないわけですから。
そう思っているのもつかの間、先生が来て「それでは始めます」と言って、すぐにカメラがお尻から入ってきました。
なんとも変な感じです。
いつもと逆の流れでものが入ってくるので、自然に体が拒否反応をするようです。
麻酔もしていないのに、頭が「ぼーっ」としてきました。
何故だかわかりません。
なにかが体の中に入ってきた時点で全ての動きを停められてしまったような印象です。
昆虫採集の昆虫が針にさされて固定されているようなそんなイメージです。
もう、呼吸しかできないのです。
カメラの先端では、水を出したり、吸ったりしているらしくて、常に水の吸い出す音が聞こえてきます。
しばらく、入って来ているなって感じの後で、
「ここから少し痛みますよ」と、
言われた直後に、激痛というか、なんだろう、まさにお腹の内側から感じる痛みと圧迫感と、不思議な感じで苦しくなりました。
思わず、
「ウオッ!」
というような声のような息のような音が漏れて、体全体がこわばります。
そうです、やっぱり、
痛いんです!
看護婦さんが、「鼻から吸って口から吐くようにして」と言われて、その通りにするものの、
痛い・・・。い・た・い・・・。
体中がこわばって、指先につけた脈拍の音が早くなるのが聞こえてきます。
呼吸も苦しい。うまく呼吸できない・・。
こんな難関は、1箇所だけでなく、いくつかあるようで、その度に何度かこんなことを繰り返します。
そんななかで、途中で、
「仰向けになってください」
と言われた時には、驚きましたね。
「えー、このまま?仰向けに?・・・」
と思いながら、なんとか仰向けになると、「膝を立てて、右足を左足に組んでそのまま」、と言われるがまま。
これも1度だけでなく、2~3回繰り返し、横になったり仰向けになったりの繰り返しです。
もう、恥ずかしさもなにもない、
「ただ、早く終わってほしい」
と祈るのみです。
そのうち、どうしても、うまく入らないところがあるらしく、看護婦さんが体重をかけて、仰向けになっている私のお腹に両手を置いて押してきます。
その痛みで若干、大腸のほうが和らぐ感じもするものの、
苦しい・・。呼吸が・・・。苦しい。
そして、
激闘の末(少なくとも自分には激闘に感じた)、やっと大腸の一番奥まで到着しました。
看護婦さんも「やりましたね。」って言ってました。
そこからは、戻るだけです。
やっと、自分もカメラの画像を見る余裕ができたので、少し覗いて見てみました。
きれいな大腸の内壁がカラーでくっきりと大きな画面に見えています。
4Kテレビのように綺麗です。
途中で、細胞を取るらしく、カメラの先端のピンセットのようなもので組織を切り取ってサンプルを取ったようです。
その組織を切る時には痛くないんですね。神経がないんですね、きっと。不思議なものです。
戻る時は苦しくないだろうと思っていましたが、やっぱり難所を通るときには相当痛いわけです。
それでも「行き」の辛さに比べれば、随分と楽ですね。
そんなかんなで、長~い、なが~い検査がやっと終わりました。
大腸内視鏡検査の時間はどれくらい?
検査が終わった安堵感と疲れた体を休めるため、そのまま、そこにしばらく寝ていたい気分だったのですが、そうもいかないようで、すぐに検査室を出されました。
「はい、起きてこちらへどうぞ」と、そそくさと、ベッドのある更衣室へ連れて行かれました。
そこで、結局使わなかった針と注射器を腕から外してもらって、そこで着替えました。
パンツはびしょ濡れになっているような気がしていたものの、実際には汚れていなくて綺麗なままでしたね。
お腹には、まださっきの痛みの余韻が残っています。
針を抜いた後に絆創膏をして待っていると、看護婦さんが検査後の説明にやってきました。
説明の内容は、今日一日は、柔らかいものを食べて、大腸を休ませることと、アルコールはだめ、入浴も駄目、運動も駄目とのことで、つまりは「大腸を休ませるようにしてください」とのことでした。
以上ですべて完了です。
ふと、時計を見ると
愕然としました。まだ、10時半なのです。
つまり、検査開始から、1時間しか経っていないとは・・驚愕の瞬間でした。
たった、1時間?・・・
結局、検査そのものは、30分もかかっていないということですね。
気分的には1時間以上はかかっていた印象ですが、こんなときは、体内時計はアテになりません。
以上が、私の大腸内視鏡検査の体験記の全てです。
どうでしたか?
今回の私の場合、麻酔を打たないで行ったために、特に痛みを感じたようですが、通常は麻酔があるので、もっと楽にできるはずですよ。
あなたのこれから受ける検査のなんらかの参考になれば幸いです。
頑張ってください。
先生によっても随分違いますよ。やっぱり、旨い下手ってあるみたいです。
以前にやったときは、もっと楽だったと記憶しています。
今回は今までの中で一番シンドイ検査でしたね。
まとめ
●大腸内視鏡検査では事前にお腹を空っぽにするために下剤を大量に飲む必要があります。これが結構つらい。
●大腸内視鏡検査は、はじめは恥ずかしいのですが、そのうちに痛みや違和感のほうがずっと強くなります。麻酔薬を打てばもっと楽ですね。
●現代の日本では大腸がんも増えています。内視鏡検査でしっかり調べてもらいましょう。あなたとあなたのご家族のために。