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下腹部の膨らみと違和感から始まった鼠径ヘルニアの治療体験記!

      2018/06/12

ある日、お風呂上がりに自分のお腹を上から見下ろすと、左下腹部にポコッとした膨らみを見つけました。

「なんだろう?」と不思議に思ったものの、特に痛みもないので、しばらく様子を見ていました。

あまり気にしないようにしていましたが、健康診断のときに診察してくれた先生にこのことを聞いてみると、ちょっと見て、「あ~、これは鼠径(そけい)ヘルニアですね。」とのこと。

「ま~、昔で言う脱腸ですよ。」と言われてやっとイメージできました。

腸がお腹からはみ出てきているんですね。

 

治療するには、手術しかないということなので、早速手術をすることを決意したわけです。

今回は、そんな「鼠径ヘルニア」の手術体験の一部始終をご紹介します。

 

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鼠径ヘルニアの手術って日帰りでも可能?

その後、鼠径ヘルニアについていろいろと自分で調べてみると、結構簡単な手術のようで、日帰り手術をしている病院もいくつか見つかりました。

そこで、勇気を出して、ある新宿の鼠径ヘルニア専門の病院に行ってみました。

ところが、私は腎臓病持ちだったため、その病院では超音波検査をしてもらっただけで、手術はできないと言われてしまいました。

腎臓が急に悪化することもあるので、できないというのがその理由でした。

私は、ちょっと、この手術のことを簡単に考えすぎていたのかもしれません。

 

別の日に、私の腎臓の主治医の先生に相談してみると、「鼠径ヘルニアの手術には上手下手があるからね・・」と言って、その病院からすぐ近くの総合病院を紹介してくれました。

後日、その紹介された総合病院の外科で診察を受けました。

担当医と相談して、2泊3日の入院が通常パターンのようでしたが、会社のこともあるので、平日の1泊2日に短縮してもらいました。

木曜と金曜の2日間の入院です。

 

日程も決まったので、その日のうちに、関連する検査をまとめて受けました。

検尿、採血、心電図、胸部・腹部レントゲン、超音波等です。

最後に、看護婦さんから入院の説明を受けて、帰ってきました。

短い入院だし自分一人で大丈夫かな?とも思っていたのですが、手術の同意書にサインしてもらう必要もあり、妻に同行して貰う必要があるとのことでした。

 

入院当日に、手術を受ける!

1泊2日の日程ですが、手術は1日目の午後に行い、翌日の昼には退院の予定です。

入院受付で、デポジットの5万円を支払って受付完了です。

11時頃、大部屋に案内されると担当の看護婦さんがスケジュールの説明をしにやってきました。

そんな入院の説明の中で気になったのは、「鼠径部の患部周りの毛を剃ること」「尿道にチューブを入れること」でした。

どっちも恥ずかしいし、痛そうだし全く気は進まないものの、こればっかりは致し方ないですね。

覚悟を決めて全部おまかせの気分です。

 

患部周りの毛を剃ってもらったあとは、シャワー室で下半身を石鹸とシャワーで洗って前処理は完了です。

尿道にチューブをいれるのは麻酔の後のようです。

 

次は、手術用の太い点滴の針を、腕の血管に奥深くまで挿入します。

「これは手術用の太い針なので、ちょっと痛いですよ~」って言いながらズブッときました。

そして、ブドウ糖の点滴が始まりました。

ただ、点滴を始めただけなのに、これだけで重病人にように見えるのは不思議なものです。

その点滴スタンドを転がしながら、今度は、担当の先生の説明を聞きに外来に行きます。

丁寧な説明を聞いて、手術のデメリットの説明も聞いてから、手術同意書にサインをしました。

妻もサインして完了です。

 

昨夜9時からはなにも食べていないので、お腹が空いているものの、手術前なので、当然昼ごはんも無しです。

午後3時からの手術になったとの連絡があり、早速、手術着に着替えます。

パンツ1枚に手術着を羽織っているだけなので、ちょっと寒いです。

手術室までは、当然歩いて行くものだと思っていたら、ベッドに横なって搬送されるようです。

 

頭にネットの帽子をかぶって、搬送用のベッドに靴を脱いで横になると、布団をかけられて、そのまま3人ぐらいで運ばれて行きます。

もう、天井しか見えず、妻が一緒に来ているのも見えない状況です。

天井の蛍光灯が流れていきます。なにかの映画でこんなシーンがあったなぁ、とぼんやり眺めています。

エレベータで2階へ移動、手術室の前にくると、妻と握手をして分かれました。

妻の「がんばってね~」って声が遠くに聞こえます。


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手術室の前室のようなところでしばらく待ってから、手術室に入りました。

こんな古い病院の割には、手術室は新しく、最新設備って感じがします。

銀色の天井にはクリーンルーム用のフィルターのようなものが見えて、通常照明のほかに、目につくのが大きな手術用のパラボラ型の照明。

手術用のベッドには、自分で起き上がって移動しました。

やたらと小さなというかタイトな手術用のベッドです。

なにかをするときには、一つ一つ、必ず声をかけながらやってくれるのは、とっても安心感を与えてくれました。

こうゆう小さなことが、患者の不安を除くためには重要なんだとつくづく感じました。

この説明をしてくれる看護婦さんの顔はマスクでよく見えなかったものの、なぜかとっても美人に見えました。

 

そこで、しばらく待つ間は、梱包によく使われるような空気が入った緩衝材のようなものに、温かい空気が満たされているような不思議な布団で体を温めてくれました。

手術室には何人ぐらいいたのでしょうか。結構いるようでしたが、多分、5~6名でしょう。

結構、私語や笑い声が聞こえてきます。

ちょっとナーバスなときに、お気軽な笑い声はあまり聞きたくないものですが、仕方ありません。

多分担当医の先生達の談笑かもしれませんが、だれの声かはわかりません。

私のすぐ近くにいる看護婦さんは、私語することもなく、私の状況を淡々と説明してくれます。

 

いよいよ、始まりそうな気配がしてきました。

「横を向いて丸くなってください」と言われ、そのとおりにします。

背中に麻酔を打つようです。

このときは、さすがに緊張しました。「いよいよだ」って感じです。

「まず、アルコール消毒をしますよ~。びっくりするほど冷たいですよ~。」

って言われて、身構えると、本当に体が「ビクッ」となるほど冷たいアルコールで背中をふかれます。

ちょっとだけかと思ったら、凄い広い範囲を消毒していて、これを3回繰り返してやっと消毒完了です。

 

「いよいよ注射だ・・・」と思うと、「もし、失敗したらどうなるんだろう・・・」とついつい悪い方向に考えてしまうものです。

そして、自分が今まで、この手術のことをあまりにも、軽く考えすぎていることに後悔した瞬間でした。

これはやっぱり真剣勝負の場であり、人の命がかかっている手術であり、とても気軽に考えちゃいけないものだってことが、ここに来て初めてわかった気がしました。

「って、今更遅いだろ」って、感じです。

 

さぞかし痛いだろうと構えていると、意外に普通の注射でした。

「足の先が少しづつ暖かくなってきますよ~」って言われると、その直後から本当に足の先が暖かくなってきました。

きっと、麻酔が効いてきているんだろうなと思っていると、先生が氷を持って、足につけて「冷たいですか?」と聞いてくる、「あんまり」と答えます。

何箇所かやっているが、あまり冷たさを感じないものの、触られれている感じはするんです。

「ここは冷たいですよ~」と言って上半身に触れられたら、びっくりするほど冷たかった。

下半身の感覚がいつのまにか無くなっているようでした。

足を動かそうとしても、足がどこかにいってしまったようで、全くなにもできなくなっています。

全く変な感じで、私としては完全に未体験ゾーンに突入です。

足が動かないというよりも、どこかに行ってしまって、無くなったしまった感じです。

小さな恐怖を覚えます。

 

両手の置き場が、ベッドの横に取り付けられて、両手はそこに固定されます。

両手を真横に広げた格好になったので、とっても肩が凝る態勢になりましたが、短い時間なのでそのまま我慢することにします。

心電図、血圧、指に酸素濃度を図る器具が続々とつけられていきます。

心電図の「ピッピッピッ・・・」っていう音が聞こえてきます。

そして、最後の仕上げには、胸のあたりに、下が見えないようにカーテンがつけられて完成です。

これは助かります。痛くはないものの、手術の現場は見たくもないですからね。

 

麻酔が効いてから、下着をとって、尿道にチューブを挿入していっているようです。

痛みは全く感じないものお、なにか異物が体に入ってきたような感じがしました。

もう、恥ずかしさをもなにも感じず、ただ、完全に「まな板の上の鯉」の状態です。

 

しばらくして準備完了すると、「それでは始めます」と担当医の声が聞こえてきました。

執刀前の説明は、「約1時間の手術であること、腎臓が悪いこと」などを伝えるだけで、早速、手術が始まりました。

とはいっても、いつからメスが入ったかは全くわかりません。

できれば、眠ってしまいたかったのですが、興奮しているのか、全く眠れませんでした。

会話は、全部聞こえるているものの、あまり意味はわかりません。

耳元で説明してくれる看護婦さんの声だけは明確に聞こえます。

途中で酸素吸入を始めました。酸素が来たら、ちょっと気分がよくなったことを覚えています。

手術中は、自分ではしっかり意識があった気がしていたものの、今思い出してみると、うまく思いだせない感じがします。

もしかしたら、少しは眠っていたのかもしれません。

 

どれくらいの時間がたったでしょうか。全く時間の感覚はないものの、20分~30分程度だった気がします。

「もう終わりました。今縫合しています。」という声が聞こえてきて終わりが近づいていることを知りました。

全部終わると、手術用ベットから移動用ベッドに全員で持ち上げて移動しました。

6人ぐらいはいた感じです。

その後、先生も一緒にベッドを移動して、手術室を出て、元の病室までやってきて、再度、移動用ベッドからもとのベッドに移動して、全て完了しました。

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手術の後って、想像以上に辛かった!

手術後、ベッドに仰向けになっても、全く足の感覚は戻らないままです。

ただ、じっとしています。痛みもありません。

妻に「どうだった?」と聞かれて、とっさに「最悪だった」と答えたような気がします。

 

そのままじっとしていると、徐々に右足の指先が動くようになってきました。

左足の感覚は全くなくなったままです。

右足を立てることができるようになって、それだけでも少し楽な感じがします。

 

また、しばらくすると左の指も少し動くようになってきて、その頃から、左脇腹の手術の跡が痛み出してきました。

そして、尿道に入ってる管の違和感も感じ、少しの痛みを感じるようになってきました。

この2つの痛みと違和感のコンビネーションが結構辛かったですね。

 

18時ごろかな、やっぱり痛みが取れないので、とうとう看護婦さんを呼んで、痛み止めの薬をもらいました。

ロキソニンのような鎮痛剤は腎臓に悪いため、比較的ゆるやかな効き目のカロナールです。

薬を飲むと少し痛みが和らぐ感じもするものの、よくわかりません。

若干効いているって感じですね。

 

真上を向いているからなのか、背中に汗をかいてきて、妙に痒いので、妻にウナコーワを塗ってもらいます。

ちょっと微熱も出ているような感じです。

しばらくすると、担当医が様子を伺いに来ましたが、特に問題はなさそうです。

 

20時に妻が帰って、なんとかで眠ろうとするものの、なかなか眠れない夜になりました。

4人部屋ですから、大きないびきやゴソゴソやっている音やTVのライトのチカチカしたりして、とても静かとは言えない状況の中で、手術の傷と尿道の痛みと不快感のために、その日の夜1晩中、この痛みに悩まされて、ほとんど眠ることができませんでした。

寝返りはなんとかできるものの、両手で別途の脇のバーを掴んで寝返りをするという必死な作業です。

この夜は、ウトウトっとしたのが2回ほどあったぐらいで、ひどい夜でした。

 

この頃には、本当に今回の手術というものを甘く見ていた自分が本当に大バカ者に思えてきました。

やっぱり、体にメスを入れるってのはダメージが大きいことなんだと、改めて気づかされました。

スマホの画面を見て時計を確認すると、まだ、10時。まだ、11時。まだ12時。

って感じで時間がゆっくりとしか進みません。

お腹も空いてきてグ~グ~鳴っています。

朝食が8時と想定して、朝食まであと何時間と指折り数えて我慢するしかありませんでした。

 

朝、4時ごろから少し明るくなってきて、7時ごろから少し周りが、騒がしくなってきました。

あ~、やっと辛かった夜があけるって感じです。

 

2日目は、早朝からハード!

朝、看護婦さんが来て、血圧と体温を測ると、血圧は150ぐらいで相当高いし、体温は37.4度で微熱が出ている状況です。

血圧はやっぱりいつもの血圧の薬を飲んでいないからでしょうか、微熱は手術の影響のようです。

また、看護婦さんが来て、血液を取っていきます。腎機能の確認かもしれません。

 

その後、別の看護婦さんがやってきて、「今日は退院ですね~」といいながら、なんの躊躇もなく尿道の管を抜きました

これが痛いのなんのって、体が一瞬引きつったようです。

看護婦さんは「もう終わりましたよ」って言っているものの、余韻が「グワ~ン」と残っている感じです。

その後、すぐに起き上がるように言われて、なんとか体をベッドから起き上がるものの、頭がフラフラして危なっかしい感じです。

そのまま、「靴を履いて歩いてみて」と言うので、なんだか、厳しいなと思いながらも、「今日退院しなくちゃいけないし」と思い、靴をなんとか履いて、立ってみます。

ヨタヨタと歩き、看護婦さんと一緒に病室の近くを一周しました。

ちょっとふらついたけど、大丈夫。歩けます。ただ、傷口が痛い。

 

ちょっと歩いただけなのに、とっても疲れてなにもする気にならず、そのままベッドに座っていました。

ここで横になるとまた起き上がるのが大変そうなので、無理して座っていました。

7時半過ぎに担当医が様子を見に来ました。

立ち上がって、患部を見てもらうと、「出血はしているけど、大丈夫ですね」とのこと。

今日退院ということの確認と、その場で、次回の診察の日程を決めました。

 

そして、8時、待ちに待った朝食。

特に、特徴のない普通の朝食なんですが、自分にとっては、超特別豪華な朝食に見えました

とっても美味しく食べることができました。

人間、やっぱり食べなきゃだめだよね~って感じです。

約36時間ぶりの食事を楽しんだら、もう帰りの準備をしなくちゃいけないので、結構忙しいです。

 

手術着を脱ぎ、手術のときに使ったソフトバンドというふんどしのようなパンツを捨てて、下着のパンツを履いて、靴下はいて、Tシャツきて上着のシャツを着て、Gパン履いて着替え完了です。

普段の時間の5倍ぐらいの時間をかけて、やっと着替えることができました。

そのまま、ベッドに座って待っていると、やがて妻が登場し、外科の先生の回診も終えて、全て完了です。

あとは、請求書をもらって退院手続きと支払いをするだけ。

 

10時半過ぎ頃に、請求書を持って、会計に行き、デポジット5万円を返してもらうと同時に、今回の入院費約4.9万円を支払ってすべて完了です。

さて、帰りましょう。

これで、鼠径ヘルニアの手術入院の1泊2日は終わりです。

 

歩くのもやっとな感じで、ちょっと情けない格好で、ぎごちない歩き方で帰りました。

妻が運転してくれた車で帰れたのでとっても助かりました。

さすがに運転できるような感じはしませんでしたね。

 

痛みはいつまで続くの?

1泊2日は、木曜と金曜としていたので、週末の土曜と日曜で相当回復できるだろうと想定していました。

翌週の月曜からは会社に行くつもりでしたが、結局は、痛みのせいで月曜と火曜も休みましたので、通算6日間の休暇が必要だったことになります。

5日目ぐらいからやっと痛みが少し和らいできた感じがしましたが、その前までは良くなる感じが全くしませんでした。

今だから思いますが、日帰り手術なんてやらなくてよかったと本当に思いました。

 

もちろん、麻酔の方法などの違いはあると思いますが、数センチでもお腹を切るってことは相当のダメージがあることをしっかりと理解しておく必要があります。

今回の私の鼠径ヘルニアの手術から感じたことは、以下の2つです。

・鼠径ヘルニアの手術を簡単な手術だと、甘く見てはいけない

・通常生活に復帰するための時間は、手術後5日間程度は確保することが必要。

 

まとめ

●鼠径ヘルニアの手術は簡単な手術と言われるが、甘くみてはいけない。

●今回の自分の体験からは、日帰り手術なんてとてもできそうもないと感じた。

●手術後の痛みの回復には、約5日間程度は見ておきたい。

 

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