腹膜透析中に腹膜炎になった体験談!激痛~入院
2019/09/27
腹膜透析を始めてちょうど2ヶ月が経ったとき、なんとなく便秘気味でお腹が痛い日が2~3日続いていました。
まあ、よくあることなのでただの腹痛だと思っていたら、4日前の朝に、突然腹膜炎になってしまいました。
とにかく痛いことと、その進行の早さにびっくり。
ということで、今回は入院中の病院から生の腹膜炎の体験談をご紹介します。
腹膜炎をなめてはいけませんよ~。
腹膜炎は突然やってきた!
毎日腹膜透析をやっていたので、廃液のチェックは毎回行っていました。
発症する前日の夜も、いつもと同じように、全く問題なく透明な淡黄色の廃液でした。
特に異常は感じずに、いつものようにトイレに流して捨てたんです。
ただ、発症する日の2~3日前頃から、下腹部にどんよりとした痛みがあって、便秘と下痢が交互にくるような具合で、お腹は不安定な感じでした。
とはいえ、私にはよくあることなので、あまり気にせずにいました。
当日の朝も、いつものように起きてから食パンを焼いて食べましたが、その頃にはなんでもなかったんです。
それが、食べ終わってしばらくすると、徐々にお腹に痛みが出てきて、ちょっと横になろうと思ったんですが、痛みがひどくなる一方です。
そのときは相当痛かったと思います。
この痛みが強くなるにつれて、いままで感じたことのない耐え難い痛みになってきました。
これはどうもお腹の調子が悪いだけではないかもしれないと感じてきました。
腹膜炎の症状とは?
不意に、「まさか腹膜炎では?」という考えが頭をよぎりました。
そこで、朝6時に入れた透析液1.5Lを廃液してみることにしました。
廃液をしてみると、ちょっと濁っているようにも見えました。
ただ、自分では痛みのために通常の判断ができない感じがしたので、2階の寝室から1階にいる妻を呼びました。
そのときに、声が大きく出せない、体がうまく動かせないって事に気づきました。
「あれっ?おかしいぞ」って感じです。
なにか、体が動かないし、それに苦しいんです。
息が、はぁはぁはぁはぁいっています。
妻に廃液をチェックシートで見てもらうと、一応液を通して文字がみえるから大丈夫だよ、と言っています。
そうかな・・・と思いながら、自分のお腹は痛くなるばかり。
意識も少し朦朧としてきました。
もう、これは耐えられないと思い、妻に「病院に行く」と言って、連れて行ってもらうことにしました。
病院に連絡してもらうと、今日は、幸いなことに、私の担当医師がいるので「すぐ来るように」言われたようです。
自宅から病院までは、車で15分くらいですが、これがまあなんと長く感じたことか。
とにかく、お腹が痛くて、呼吸が苦しい。はぁはぁ。
吐き気も少しするし、肩がやたらと凝る感じがしました。
意識は少し朦朧として、物事を考えることもできない感じです。
はじめは、お腹の左側が強く痛む感じがしていたはずなのに、今やお腹全体に痛みが広がった感じで、胃まで痛く感じます。
車に乗るのも降りるのもやっと。それでもなんとか歩けました。
ただ、自分でも、これはちょっとやばいなって感じていました。
腹膜炎の治療内容とは?
その日は休日で、病院も休みの日だったので、誰もいない病院に入っていって、妻が車椅子を持ってきてくれました。
担当の先生が出てきて、緊急処置室に入れられました。
そこには、救急車に使うようなベッドがあって、そこに仰向けになれと言われます。
お腹の痛みでとても仰向けにはなれず、膝を曲げ、お尻を浮かした状態になりました。
普段ならとっても疲れるような態勢のはずなのに、このときばかりは、体が勝手に反応していました。
お尻を下ろすと痛みが強くなるんです。
妻が今朝の廃液を先生に見せると、「あぁ、濁ってますね~。やっぱり、腹膜炎ですね。」と。
やっぱり、濁っていたのか・・・。
先生の他、看護師が2人で対応してくれました。
医療の専門用語が飛び交い、やっている内容はよくわかりませんでしたが、血液検査とレントゲンとCTの検査をやったのはわかりました。
レントゲンとCT検査の結果では、消化管などの穿孔はなさそうとのことでした。
もし、穿孔があれば緊急手術になるとのことでしたが、そのときは「手術でもなんでもやってくれ」って気持ちでしたね。
すべての検査が終わり、痛み止めと抗菌剤を点滴から入れてからは、やっと痛みが徐々に収まっていきました。
痛み止めが効いてきて、随分と楽になって、少し落ち着いたところで、通常の病室に移されました。
ベッドのまま、ガラガラと押して行かれて、そのまま緊急入院です。
点滴には薬品と栄養剤らしいものが2つぶら下がっていて、鼻にはチューブから酸素が送られて、胸には心電図のモニター装置をつけられました。
これは間違いなく重病人ですよね。
病室について、しばらくしてから、廃液と注液をするように言われて、廃液をしてみると、なんとこんな色の廃液がでてきました。妻の赤いシャツが全く見えません。
これにはびっくりです。こんなに混濁した廃液を見るのは始めてです。
それに、数時間前に出した廃液は少し濁っている程度だったのに、これはもう濁り切っています。
いかに短時間の間に腹膜炎が悪化するのかがよくわかりました。
その後、入院してから、3日後には痛みもほとんど消えて、歩くときとしゃっくりをしたりするとき以外にはほとんど痛みを感じなくなりました。
廃液も日々すこしずつ濁っていたのが、透明度が増してきました。
現在は、入院4日目ですが、こうやって記事を書けるぐらいに回復しました。
今日の廃液はこんな感じです。随分、綺麗になってきていますよね。まだ、濁っていますが。
今後、約2週間は入院をして、お腹の菌を完全になくすことが必要と、先生には言われています。
私の場合の原因は、腸炎ということでした。
便秘などから腸炎になって、そこから腹膜炎になるってこともあるんですね。
腹膜透析をしている場合には、お腹のチューブを経由して菌が入り込むことが多いと聞きますが、それではなかったようです。
チューブの出口部分も特に膿が出たりしていません。
でも、これぐらいの腸炎で腹膜炎を起こすとなると、今後どのように気をつけたらいいのかが不安になりました。
極力、胃腸には気を使ったほうが良さそうです。
現在は入院からずっと絶食中ですが、明日には食べられそうです。
食べられるのが、今から楽しみです。
入院中のささやかな楽しみは食事だけですからね。
廃液の懸濁度チェックの注意点!
今回のことで、一つ教訓がありました。
それは、廃液の懸濁度チェック方法です。
腹膜透析をしている人なら、廃液の濁り具合のチェックは毎回やっていると思いますが、あれ、病院で教わったときには、床に置いた廃液バックの下にチェックシートを入れて字が見えるかどうかで判断していませんか。
今回、その方法で発症した朝の廃液をチェックしたら、字は読めたんですね。
だから、大丈夫かな?とも思ったわけですが、あれ、吊るした状態でやったほうがいいです。
というよりも、吊るしたやらないと駄目です。
廃液バッグを吊るした状態だと、液がちょっとでも濁っていると字は見にくくなりますから、すぐに気づくことができます。
床に廃液バッグを置くと、液が広がって液の厚みがなくなり、少しぐらいの濁りだと字が見えちゃうんです。
これは腹膜透析をやっている人、全員に知っておいてほしいですね。
では、くれぐれも腹膜炎にご注意ください。
結構、痛いですよ~。
まとめ
●腹膜炎のお腹の痛みは、ある朝、突然やってきて、すぐに耐えられない痛みになった。その短時間の変化はすごいものがある。
●お腹の強烈な痛みの他に、呼吸が浅くて早くなり、意識が朦朧として、肩こりを感じ、歩くことも大変になった。
●異常な痛みを感じたらすぐに病院に行くことが大切。渋滞してなかったから良かったけど、渋滞する時間なら救急車のほうがいいと妻は言っていた。