腹膜透析の手順とは?自分ひとりで出来る?面倒なこととは?
2021/09/25
腹膜透析を開始するために入院してから10日間が経過しました。
透析開始直後から、BUN(尿素窒素)は順調に低下しており、透析前に122だった数値は、10日間で69まで低下しました。
ほぼ腹膜透析の手順にも慣れましたので、今回は、腹膜透析の具体的な手順についてご紹介しますね。
また、本当に一人でできる作業なのか、また面倒なことってあるのか、についても私の経験から感じたことご紹介します。
腹膜透析の手順とは?
腹膜透析の手順の概要
腹膜透析の細かな手順を説明する前に大まかな流れをご説明しますね。
まず、大枠を捉えてから詳細に入ったほうが理解しやすいですからね。
腹膜透析の手順概要は、とってもシンプルです。
1.透析液をお腹の中に入れます。
2.4~8時間程度お腹の中に入れたままにしておきます。(血中の老廃物や水分が腹膜を通して透析液に移動します)
3.お腹の中の透析液を取り出して廃棄します。
と、これを繰り返すだけなんです。
透析の開始時は上記の順番なんですが、これってずっと繰り返すわけなので、実際の毎日の作業は、3と1を一緒に行うことになります。
つまり、「お腹の透析を排液して、その後に新しい透析液を注液する」という作業になります。
この作業を1日に3~4回繰り返すことになるわけです。
お腹に滞留する透析液は、その滞留させたい時間の長さによって、2種類あります。
レギュニールとエクストラニールです。
レギュニールは、滞留時間は4~8時間となっていていて、連続使用可能です。
エクストラニールは、滞留時間は8~12時間となっていて、1日に1回だけ使用可能です。
腹膜透析に必要な機材
腹膜透析を行うにあたり以下の機材が必要になります。
これらのほとんどは病院から支給されたり処方されますが、一部自分で用意するものがありますので、★マークをつけておきました。
1.透析液(レギュニール、エクストラニール)
2.「つなぐ」(チューブをつなぐ半自動機)
3.「キャップキット」(マスクと「緑のキャップ」のセット)
4.はかり(5kg程度まで測れるもの)★
|
5.時計またはストップウォッチ★
|
6.排液確認用の下敷き
7.CAPD記録ノートと筆記用具★ (自分で用意するのは筆記用具のみ)
8.保温カバー
9.透析液の加温器
10.スタンド★(かもい等を利用すれば不要)
|
これらを予め準備するわけですが、ほとんどの機材は部屋に置いておくことになるでしょうから、毎回の透析時に消費していくものは、1.透析液と2.キャップキットの2つだけです。
腹膜透析の手順の詳細
次に、もう少し詳細の手順を見ていきます。
なお、より具体的な作業の指示は、「つなぐ」が音声と画像で教えてくれますので、そのとおりに作業すれば誰でも作業できるようになっています。
1.「透析液」と「キャップキット」を準備します。(透析液は、1時間前から加温器で温めておきます)
2.「つなぐ」の電源を入れて、「ツインバッグ操作」を選択します。
===接続作業===
3.「キャップキット」からマスクを取り出して着用したら、手洗いをしっかりとします。
4.透析液を混合します。(レギュニールは2液が分離しているため)
5.透析液のチューブとお腹のチューブを「つなぐ」で接続します。
===排液作業===
6.空バッグを床において、排液用の留め具とネジを開けて排液します。
7.排液時間の測定をします。(時計またはストップウォッチ)
8.排液が止まったらネジと留め具を締めて排液は完了です。(排液時間をノートに記録します)
===注液作業===
9.透析液バッグを鴨居などの高いところに掛けます。
10.注液用の留め具とネジを開けて注液します。
11.透析液バッグが空になったらネジと留め具を締めて注液は完了です。
===切り離し作業===
12.「緑のキャップ」を開封して取り出します。
13.緑にキャップと使用済の透析液のチューブとお腹のチューブを「つなぐ」にセットして、切り離しを行います。
14.排液の濁りを確認して、重量を測定して記録ノートに記載します。
15.排液をトイレに流して終了です。
腹膜透析は自分ひとりで出来るの?
これら一連の作業は一人で十分にできる作業です。とにかく簡単なんです。
初めて見るとちょっとややこしい作業にみえるかもしれませんが、要は透析液を交換するだけの作業ですから、そんなに難しいはずがありません。
私の経験では、2回ぐらいやってみれば、後はもう自分だけで出来るようになりますね。
また、いろいろ理屈で考えるよりも、「つなぐ」の指示に従うことだけを考えていたほうが間違いがないので、言われたことをそのとおりに作業することに徹したほうが楽です。
作業を繰り返すうちに、作業の内容や理由が徐々にわかってきますから。
腹膜透析で面倒なことってなに?
透析液の交換作業は30分もあれば全部完了することができます。
排液も7分ぐらいですし、注液も同じぐらいです。
ですから、透析液の交換作業はさほど面倒ではありませんね。
と言うよりも、これだけで、透析ができると思うと有り難いと感じます。
さて、では、あえて面倒なこととはなんでしょう。
それは、透析作業そのものよりも、「お腹のカテーテル(チューブ)」についてなんです。
これが、なにかと邪魔ですし、気を使うんですね。
1つ目は、カテーテルの出口部の消毒を毎日行う必要があることです。
消毒液を染み込ませた綿棒でお腹のカテーテルの出口付近を消毒して、滅菌ガーゼで覆ってから固定したり、出口付近をカバーする大きな絆創膏のようなもので覆ったりする必要があります。
結構面倒な作業ですが、出口部分は清潔に保たないと、ここから感染したら大変なので、必須の作業になります。
これは1日に1回~2回行います。
2つ目は、カテーテルの長さが20cm程あるので、そのカテーテルを丸めて固定した上で、腹帯で抑えておく必要があることです。
このおかげで、ズボンはサイズをアップしないと履けなくなりました。
|
3つ目は、このカテーテルを押さえるためのテープによる肌荒れです。
カテーテルを固定するために、常にテープを肌に貼り付けるわけですが、そこが私の場合は、どうしても痒くなるんですね。
肌に優しいと言われるテープがいくつか売られていますので、自分の肌に合ったテープを見つける必要があります
私の場合、病院から支給されるテープ以外にも自分でも購入していろいろと試しています。
病院から支給されるテープは、「ジェントルフィックス3969」というものです。
これは粘着力は比較的弱いですが、肌には一番やさしいと感じています。
|
私は、この他にも、「優肌絆」や「カブレステープ」も使っています。
優肌絆はジェントルフィックスよりも粘着力が強いので、必要に応じて使っています。
|
カブレステープは、テープの強度があるのが特徴で、これも必要に応じて使い分けています。
|
以上のようなテープを使っても、同じところに貼っていると、やっぱり痒みは出ちゃうものですから、テープの貼る場所を微妙に変えたりしています。
痒みは、テープだけでなく、カテーテルが肌に直接触れたりするとそれが刺激になって痒くなってしまうこともあるので、できるだけ肌には直接触れないようにしたりしています。
このあたりの痒みとの戦いが、一番つらいところかもしれません。
まあ、これは自分なりに工夫していくしかありませんから、自分なりの方法を見つけ出すしかないと思います。
まとめ
●腹膜透析液の交換作業は簡単。
●腹膜透析液の交換作業は一人で十分にできるもの。
●腹膜透析で面倒な点は、お腹のカテーテルの毎日の消毒、カテーテルの仕舞い、カテーテルを固定するテープによる肌荒れ。